• 自己呼吸の始まり
  • へその緒を切るタイミング
  • 呼吸の終わりと始まりのドラマ
  • 二つの酸素経路が意味するもの

自己呼吸の始まり

 

胎児は胎盤を通じて呼吸をしています。 胎盤から送りこまれてくる新しい血流を循環させ、母親の酸素と栄養素 を受け取ります。 そして、古くなったガスを再び胎盤を通じて手放していきます。

胎児は十ヶ月あまり、母親の呼吸とともに過ごすこととなりますが、その仲介役が胎盤であり、 それを結びつけているのがへその緒なのです。

このへその緒を切る瞬間から、胎盤を通じた母親からの酸素経路を断つことが始まります。 と同時に初めて我々の自分の肺を使った新しい酸素経路が開かれます。

その瞬間が『おぎゃあ』という産声です。これが我々の自己呼吸の始まりです。

へその緒を切る儀式によって母親から独立を果たすことが、この一声で記されるわけです。

実は、この『おぎゃあ』はこれまで元気な赤ちゃんの誕生の証として扱われてきましたが、 へその緒を切るタイミングによっては、熱く耐えがたい体験となります。 そのことを真っ赤な顔をして、深いしわを刻みながら苦痛の表情を浮かべる顔が、物語っていた のですが、残念ながら出産の歴史はその泣き声の真実を誤解してきたのです。

その場合、この体験は初めての自己呼吸と痛みや怖れの感情とを結びつけてしまう可能性があります。    

 もしかしてパニックを訴える叫び声をあげていたのかもしれないというのに。

 

へその緒を切るタイミング

 

へその緒を切るタイミングは出産のプロセスによって異なります。

しかし、多くのお医者さんは『無酸素症を避けるため、一刻も早い対応が必要だ』との理由から、 出産直後にへその緒を切ってしまいます。これが現状でしょう。

 その結果、生まれたばかりの赤ん坊は初めての大量の酸素の熱い洗礼を受けます。

それでも『おぎゃあ』と泣かない場合は、赤ん坊の肺を刺激して泣かせる必要があります。 必要とあらば、命にかかわることですから叩かれます。 昔であれば足首を掴んで逆さ刷りにして背中を叩きます。 ここまでのことはなくとも、肺が未熟だと判断される早産児や仮死状態で生まれたブルーベビー (血の気のない真っ青な赤ん坊)や帝王切開で生まれた赤ん坊は、人為的に自己呼吸が施される こととなります。

なかでも帝王切開で生まれる子は産道を通る体験がないために、肺を刺激するプロセスが抜け 落ちることとなり、自己呼吸のための準備期間なしで、へその緒が切られることとなります。

何をかくそうこの私も1.800グラムで早産し、未熟児のために早期臍帯切断と気道を確保するための器具を入れられ、初めての呼吸をコントロールされたグループに属しています。

そして、私の娘は前述のような体験をしていないケースです。

彼女は、海老名市の片桐助産院で水中出産で生まれました。

お湯から揚げた後に産声をあげましたが、思いのほか激しく泣かずにす ぐに泣きやみました。

へその緒は私が切りましたが、生まれてからおよそ十分くらいは経っていました。

いわゆる後産と言われている胎盤を出した後に、その独立の儀式を執り行いました。

 


呼吸の終わりと始まりのドラマ

 

われわれの人生は変化の連なりで構成されています。

一つの物事が終わり、新たな物事が始まる、それを変化と呼ぶならば、あなたは変化をどのよう に迎えているのでしょう。そして、その変化の迎え方にあなたらしさがあり、癖があり、法則性 があると気づくことはないでしょうか?

例えば恋人との別れはどのようにしてきましたか?友人と家族と同僚と配偶者の関係性を終わら せるときに新しい関係性は芽生えているのか・・・、それとも新しい関係性を持ってして強制的に 一つの終焉とするのか・・・、あるいは第三者によって決着をつけられることになるのか、 いろんなバターンをそれぞれに持っていることでしょう。

実はこれらのパターンはその人のへその緒を切るタイミングとかかわっている可能性があります。

私の娘と私は明らかに変化の終わらせ方と始め方が違います。

私が物事を前倒しにして、新しい変化という津波でそれまでのことを終わらせようとするのに対し     て、娘は終わってしまう物事や関係性に対する愛着を大事にします。 と同時に、新しく始まる物事に対する期待感や好奇心を持ち合わせています。

終わりと始まりのドラマが自然に移行しているのです。

彼女の変化に対する取り組みの雛型は、生まれたときのへその緒を切るまでの十分間で作られた のです。 

 

 

二つの酸素経路が意味するもの

 

産道を通るときの摩擦が、外界へ出た後で内臓がきちんと働くための刺激を胎児に与えます。 その先陣を切って稼動しなければならない内臓が肺なのです。

それまでの胎盤を通したへその緒呼吸から、鼻を使った肺呼吸へと劇的 なシステム変換をしなけ ればなりません。

肺呼吸への移行がうまくいかずに無酸素状態を作り出してしまうことは、脳にダメージを与える 可能性が高くなり、避けなければならない事態ですから、多くのお医者さんの出番となります。

しかし、自然が長い時間をかけて作り出した呼吸システムのデザインをもっと信頼してもいいの です。

生まれた直後、胎盤は母親からの酸素の供給をいきなり閉ざすことなく、ストックすることがで きます。そこからの供給は5分から10分は続きます。そして最後に造血作用のある血液を赤ち ゃんに送りこんでから、へその緒は役目を終えるべく拍動を停止します。

このデザインは肺呼吸という過酷なシステム変化を無酸素症に陥ることなくサポートするための 酸素の経路なのです。

初めての自己呼吸という冒険と自立への旅立ちを戸惑いや怖れや不安のなかでの成し遂げるた めに見守ってくれる母からの愛情の経路なのです。

愛着と冒険という狭間で変革をどのように成し遂げるのか?その雛型がへその緒を切るタイミング にあるのです。

 

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